神様はいない。
職場で、義母の状況を話した。
「急に休むかも知れません。
相方が病院に付いているので、来られる限りは仕事に来ます」
「いいの?病院に行かないで」
「行っていいですか?これから」
「いや、困る」
淡々と仕事をした。
気持ちに蓋をした。
が、部署に一人きりになった途端、こらえきれなかった。
作業を続けながら、ただ祈っていた。
神様はいない。
人生の節々でいつも思う。
悪いことは、立て続けにやってくる。
仕事を終えて家に帰ると相方からの不在着信に気づく。
かけ直すと、努めて明るい相方の声。
けれど、ほぼ絶望的な状況を告げる。
今、辛いのは相方とか義兄・義姉だ。
判ってる、でも私は声を出せない。
ただ「うん」と相槌を打つ。
「私、明日仕事を休んだほうがいい?」
揺れた声のまま、聞く。
「休めるなら、そうして欲しい」
電話を切って、嗚咽を抑える。
職場に連絡しなきゃ・・・
タロジロに状況を伝えると
「判った・・・」とだけ。
事務的に職場に電話連絡してから
相方の着替え一式を準備する。
義父が心配だ・・・
病院には、私の甥・姪たちが集まってる。
ふわふわとした現実味のない気持ちになる。
あぁ、この事もきっと、記憶から抜け落ちると思う。
母の時もこうだった。
だから、ここで書き留めてしまおうと思う。
後で読んでまた、やるせない気持ちになると思うけど・・・
でもまだ、義母が生還する事を信じてる。
神様は、いない?