あれから。
始業式から1週間。
私は、落胆と期待を繰り返している。
始業式がチャンスだったのは
ジロも充分わかっていたし、
『その気』にも、ちょっとはなっていたんだけどなぁ・・・
ダメでしたがな。
新しい担任は、年配の男性教諭だった。
タロが中学の頃にも、この先生はいたそうだけど
「どんな先生かは知らない」らしい。
とりあえず、じーちゃんにタブレットを返品されないように
『行く行く詐欺(笑)』を繰り返している姑息なジロである。
とりあえず、の着地点は、
放課後の部活に行くことだけど、まだそれは叶っていない。
それにしても・・・
ジロの同級生の小さな心遣いには、胸が詰まる。
先生方から聞いたのだけど
卒業式の時、入学式の時、
教室の自分の椅子を体育館に移動させるんだけど
ジロの椅子も、先生が何も言わなくても
体育館に持って行ってくれたらしい。
授業の時のプリント類もきちんと集めてくれてて
ジロの分のプリントがない時は
「ジロくんのプリントがありません」
と、報告してくれるらしい。
ジロは、クラスの幻の同級生になりつつある・・・と思う。
もう、ジロの顔も覚えていない子も多いと思う。
それでも、先生方が言うには
「ジロくんは、ちょっと長いお休みしているクラスメイトですよ」
そう思われているかもしれないけれど
事実、そうであっても。
ジロの思うこととは多分・・・乖離しているんだろーなー。
などとおもう、今日このごろ。